2025年10月からスタートしたNHKの朝の連ドラ「ばけばけ」は、小泉八雲とその妻セツをモデルとしています。
時代は明治になり、武家は身分を失います。
セツも武家の娘でしたが、かなり貧しい生活をしていたようです。
ここでふと思った疑問は、男性は髷を落としてザンギリ頭になっているのに、女性の多くはまだ日本髪を結っているということ。
男性は洋服を着ている人も増えているのに、女性は江戸時代とほぼ変わらぬ様子なのはなぜなのだろう。
この疑問を調べてみました。
明治時代になっても多くの女性が日本髪を結っていたのには、いくつかの文化的・社会的な理由がありそうです。
🏮1. 伝統と美意識の継続
- 日本髪は「女性の美しさの象徴」とされていました。
江戸時代から続く美的感覚の中で、日本髪は「大人の女性らしさ」「品格」「礼儀正しさ」を表すものでした。 - 明治初期の女性にとって、日本髪をやめることは「女性らしさ」や「身だしなみ」を捨てることに等しかったのです。
ちょっと大げさに考えすぎのような気もしますが、その時代に生きる人の気持ちとしては、そうだったのかも知れませんね。
🎎2. 社会的地位や職業の影響
- 武家や商家の女性、芸者・舞妓・遊女などの伝統的職業の女性たちは特に日本髪を維持しました。
- これらの髪型は身分や職業を示すもので、簡単に変えることは社会的にも許されにくかったのです。
芸者や舞子などは現代でも日本髪ですから、職業によっては維持するのは納得ですね。
🏫3. 文明開化の波は「都市から」「上流から」
- 明治政府は洋装・洋髪を奨励しましたが、実際に洋髪が広まったのは都市の一部の上流女性や女学生だけでした。
- 多くの一般女性は、洋髪にするための道具や美容知識がなかったことも大きな理由です。
どうしていいのかわからない・・というのがその当時の女性たちの本音だったのではないでしょうか。
💇♀️4. 実用面での慣れと不便さ
- 日本髪は毎日結い直すものではなく、結髪師に一度結ってもらえば数日〜1週間ほど保てるという利点がありました。
- 洋髪は当時の女性にとって「どう整えたらよいかわからない」「手入れが難しい」ものでした。
慣れないものは難しい。むしろ慣れてしまえば日本髪よりもラクだとわかるのでしょうが、そもそも西洋風のヘアスタイルとはどういうものなのか、写真もテレビも雑誌もない地方ではわからないのが当たり前でしょう。
📜5. 洋髪への抵抗感
- 明治初期には、洋髪の女性を「断髪女(だんぱつおんな)」と呼び、奇異の目で見る風潮もありました。
- 当時の新聞や風刺画にも「洋髪は不品行」「男性的」といった批判が見られます。
世間体を気にするのは、日本人気質でしょうね
まとめ
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 文化的 | 日本髪=女性らしさ・美の象徴 |
| 社会的 | 職業・身分による規範 |
| 技術的 | 洋髪の整髪技術・道具が未普及 |
| 心理的 | 洋髪への抵抗感・伝統重視の心 |
つまり、「時代が変わっても“女性らしさ”の基準はすぐには変わらなかった」ことが最大の理由です。
明治後期〜大正期になると、ようやく活動的な女性や女学生を中心に洋髪が一般化していきます。

