養老の滝は、居酒屋チェーンのことではありません。
岐阜県にある名滝のことです。
養老の滝は観光名所ですが、滝の美しさや荘厳さだけが観光客を集めるのではなく、この滝に伝わる昔話が有名だからなのです。
養老の滝を見物に行くと、その伝説にちなんだお土産が並んでいます。
「養老の滝」伝説とはどんなお話なのか、読み解いてみましょう。
「養老の滝」のあらすじ
ある山奥に病気がちな父親と息子が二人で暮らしていました。
息子は山で薪を集めて里へ売りにいったり、川で魚を捕まえたりしながら細々と暮らしていました。
ある日、病気がちな父親のために体を温めるお酒でも買おうと思い、薪集めに夢中になってしまい、ずいぶんと山奥へ入ってしまいました。
「今日は戻れないな・・仕方ないから野宿するか」と父親のことを心配しながらも山で一晩過ごしました。
明け方に目が覚めると、なんとも言えない甘い香りが漂ってきました。
その香りをたどっていると足を滑らせて谷へ落ちてしまいました。
そこには立派な滝があり、滝つぼの水はキラキラと輝いて見えました。
思わずすくって飲んでみると、急に体がぽかぽかと温まってきたのです。
「これはおとうの病気にも良いかもしれないな」と滝つぼの水をひょうたんに入れて急いで家に戻りました。
そして父親に飲ませると、ぱあ~っと顔色が良くなったのです。
「これはどうしたんだ?」と父親は息子に聞きました。
息子は滝つぼの水を汲んできたと伝えました。
父親は不思議そうな顔をして「これは酒じゃよ」と言うのです。
その水を飲み始めてしばらくすると、父親はすっかり元気になりました。
親孝行な息子の願いが叶ったのだろうということから、その滝の話は広まり「養老の滝」と呼ばれるようになったのでした。
「養老の滝」伝説の不思議
養老の滝の伝説は、病気の父親の世話をしながら、懸命に生きる息子を救う話です。
病気の父親も救われましたし、その父親が元気になることで息子の暮らしも変わります。
何もかも自分が背負わなくてはいけない状況から、脱することができたのです。
親孝行すると良いことがあるよ・・という教訓を伝えるためには、とても分かりやすい昔話だと思いまうす。
そしてもうひとつ忘れてはいけないのが、お酒は薬と同じくらい健康に良いものだというこです。
しかし、健康のことを考えて飲む人はほとんどいなくなっていますから、現代人にはこの伝説がすんなり受け入れがたいのかも知れません。
「酒は百薬の長」という古い言葉があるように、適度な量と頻度で飲めば体に悪いわけではありません。
滝つぼの水がお酒になっていたなんて・・・という不思議な伝説ですが、飲み方次第で薬にも毒にもなるというのも教訓なのでしょう。
まとめ
養老の滝は、岐阜県養老郡養老町にあります。
滝だけじゃなく、養老神社や養老寺、菊水霊泉など名所名跡のある場所です。
昔話の世界を想像しながら、足を運んでみるのも楽しいのではないでしょうか。

