「玄人はだし」というのは、どういうときに使う言葉なのかご存じでしょうか。
素人っぽくない
そうね
素人に見えない人のことを
玄人はだしというわよね
一般的な使われ方としては、このような感じでしょうね。
多くの人がそういう使い方をしているのですが、ほんとに意味はどうなのでしょう。
「玄人はだし」について、語源やその由来などを詳しく調べてみました。
「玄人」とは
「玄人はだし」の意味を知るためには、まず「玄人」について調べないと始まりませんね。
玄人とは、
そのことを専門(職業)にし、技芸にすぐれた(知識の豊富な)人。
新明解国語辞典
とあります。
これを見る限り、何かの分野で職業にしているプロというだけではなく、プロのなかでもすぐれた技術や豊富な知識を持っていることが玄人と呼ばれるようですね。
それの意味をふまえて「玄人はだし」について見ていきましょう。
「玄人はだし」とは
「玄人はだし」とは、素人なのにまるで専門家のように技芸にすぐれていたり、豊富な知識を持っている人のことを指す言葉です。
素人っぽくない様子に対して使うのは、間違いではないのです。
しかしなぜ「玄人はだし」なのでしょう。
これは、素人なのに玄人顔負けのすぐれた技芸を見ると、玄人があわてて裸足(はだし)で逃げ出したという様子をあらわした言葉なのです。
つまり「玄人はだし」は、単に素人っぽくないという印象よりも、玄人が立場を失いそうになり、慌ててその場を去ろうとするような様子をあらわしているのです。
「玄人はだし」の言い換え
「玄人はだし」をほかの言葉に言い換えてみます。
「素人離れ」
「プロ顔負け」
「セミプロ」
「プロレベル」
同じような表現ですが、「玄人はだし」と比べると、少し弱い印象になりますね。
素人・玄人の語源
アマチュアのことを素人、プロのことを玄人と呼びますが、そもそも語源は囲碁の白黒が由来だと言われています。
囲碁をする人は「え?」となると思います。
現在は、白が上、黒が下となっていますが、日本に囲碁が伝わったときは逆だったそうです。
実力が上の人が黒、下の人が白を使って対局するものだったため、黒い人(強い、上手)、白い人(弱い、下手)というのが玄人と素人の由来だと言われているのです。
囲碁から生まれたと言われる言葉はほかにもあります。
「結局」や「駄目」、「一目置く」「布石を敷く」など。
語源を調べてみると、意外なことが由来になっているものがあるのですよね。
まとめ
「玄人はだし」と呼ばれるのは、素人にしておくにはもったいないほどの技術、芸、能力、知識がある人です。
どんな分野にも、優れた人はいますが、玄人はだしと呼ばれた人は伝説の人として後世に名を残している可能性もあるでしょうね。